後頭部の痛み・頭が重い感覚の原因と、首のセルフケア

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後頭部がズキズキ痛む、頭が重い、首のつけ根から頭にかけて締め付けられる感じがする——こうした症状は「緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)」の典型的な特徴です。日本人の頭痛の中で最も多いタイプで、肩こり・首こりと深く関係しています。

目次

後頭部の痛みを引き起こす筋肉

後頭部の痛みに最も関わる筋肉が「僧帽筋(そうぼうきん)」と「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」です。

後頭部の痛みに関わる筋肉群と痛みの放散パターンの図
後頭下筋群や僧帽筋の硬さが、後頭部や側頭部への痛みを引き起こします

僧帽筋は後頭部から肩・背中の中央にかけて広がる大きな筋肉です。首や肩を支える役割を持ち、デスクワークや前かがみの姿勢で最も緊張しやすい筋肉です。

後頭下筋群は後頭骨と第1・第2頸椎の間にある4対の小さな筋肉群です。頭の細かい傾きや回転を調整する役割を持っています。スマートフォンの画面を見るときのわずかな頭の前傾でも、この筋肉群は常に働き続けています。後頭下筋群が過緊張すると、後頭部の神経(大後頭神経)が圧迫され、後頭部から頭頂部・こめかみへと広がる痛みを引き起こすことがあります。

緊張型頭痛と片頭痛の違い

緊張型頭痛は「締め付けられるような」「重い」痛みで、両側性に現れることが多いです。体を動かしても悪化しないのが特徴です。一方、片頭痛は「ズキズキ・ドクドク」と拍動するような痛みで、光や音で悪化し、吐き気を伴うことがあります。片頭痛には独自の対処法が必要なため、症状が気になる場合は神経内科・頭痛外来での診察をお勧めします。

なぜ頭痛になるのか

長時間の同姿勢・ストレス・睡眠不足・眼精疲労などによって首・肩の筋肉が緊張すると、後頭部の血流が低下します。また、硬くなった筋肉が後頭神経(大後頭神経・小後頭神経)を圧迫・刺激することで、後頭部から側頭部への痛みとして感じられます。

セルフケアの方法

①後頭部の筋肉を押し上げるリリース

椅子に座り、背もたれに背中をつけてリラックスします。両手の指先を後頭部の下(頭と首の境目)にあてます。骨の出っ張り(後頭骨の下縁)の少し下、首の筋肉が付着している部分を探します。指先を当てたまま、頭の重さを利用して上向きにゆっくり圧をかけます。20〜30秒かけて、筋肉が少しずつ緩んでくるのを感じます。力で押し込むのではなく、頭の重さを使って「引き上げる」イメージで行うのがポイントです。

仰向けで指先を使った後頭下筋群のリリースの実演
仰向けで後頭部の付け根に指先を当て、頭の重さでじんわり圧をかけます

②頸椎の前屈ストレッチ

椅子に座り、両手を頭の後ろで軽く組みます。あごを引いて、頭の重さと両手の重さを利用しながらゆっくり頭を前に倒します。後頭部から首にかけての筋肉が伸びるのを感じながら20〜30秒キープします。強く引っ張らず、重さだけで伸ばすことが重要です。

③温める

緊張型頭痛は温めることで改善します。温かいタオルやホットパックを後頭部から首にかけて当てます。5〜10分温めると筋肉の緊張がほぐれ、頭痛が和らいでくることがあります。

日常生活での予防

  • モニターの高さを目線に合わせ、頭が前に出ないようにする
  • 30分に一度は立ち上がって首を動かす
  • 十分な睡眠と規則正しい生活が頭痛予防の基本です
  • 頭痛薬の過剰使用は「薬物乱用頭痛」を引き起こすことがあります。月に10日以上の使用は避けましょう

まとめ

後頭部の痛みのほとんどは、首・肩の筋肉ケアで改善が期待できます。突然の激しい頭痛・視野の異常・麻痺を伴う頭痛は緊急性が高い場合があります。すぐに救急受診してください。慢性的な頭痛が続く場合は、頭痛外来や神経内科を受診することをお勧めします。

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この記事を書いた人

作業療法士免許取得後、回復期病棟、訪問リハビリに14年間勤務。2019年 自費リハビリ開業する。

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